/css/smartphone_base.css /css/smartphone_content.css /css/smartphone_block.css /css/smartphone_side.css

トップ > 行政情報 > 基本計画 > 建設計画 > 新しい島づくり計画(新市建設計画) 第1章 基本的事項

新しい島づくり計画(新市建設計画) 第1章 基本的事項

PDFファイルのダウンロードPDFファイル(506KB)

アドビリーダーのダウンロード PDFファイルをご覧になるには、Adobe AcrobatReaderが必要です。
アドビシステムズ社サイトこのリンクは別ウィンドウで開きますより無償でダウンロードできます。

はじめに

新市は、平良市、城辺町、下地町、上野村、伊良部町の1市3町1村で構成されます。これまで各市町村は個性豊かな文化や歴史を有しながら、一体的に発展してきました。また近年でも、住民の暮らしやすい地域社会を形成するため、県内で最初に「広域市町村圏」の指定を受け、宮古広域市町村圏協議会を設置し、福祉、消防などの分野で広域行政にも取り組んできました。
しかしながら、今日、地方分権の進展や少子・高齢化といった社会環境の変化に加え、住民のライフスタイルの多様化にともなう生活圏の拡大、さらには厳しい財政状況などの様々な課題に対して、個々の市町村の取り組みではその対応に限界が生じてきています。宮古地区1市3町1村でも若年層の流出が進み、地域活力の低下などが大きな課題となっています。
こうした状況を打開すべく、1市3町1村の個性を生かしながら、力を合わせてこのような課題に一体的・総合的に対応していくことができる合併は今後の地域活性化を図る上で、有効な手段であると考えられます。
本計画はアンケート調査のほか、全国的にも例のない特徴的な取り組みである女性委員会からの提言や各市町村単位でのワークショップでのご意見、さらには合併した場合のリーディング事業の募集など、多様な手段を用いながら、住民のみなさんの意向を十分に踏まえて作成されたものです。
本計画はこうした島民の様々な「思い」を結集させ、具体的施策へと導くための指針となるものであり、合併後の島づくりの基本的な方向性を示すものです。

第1章 基本的事項

1-1 合併の必要性と期待される効果

ここでは、1市3町1村における合併の必要性と期待される効果について整理します。

(1) 合併の必要性

1. 地方分権社会への対応

平成12年4月に地方分権一括法が施行され、市町村自らが「自己決定、自己責任の原則」のもと、創意工夫による政策を立案し専門的で高度な行政サービスを提供していくことが求められます。すなわち、市町村の自己責任能力が強く求められることになり、その能力の違いが、これまで以上に地域の行政サービスの差や、地域の活力の創出などに影響することが予想されます。
また、国や県から政策決定にかかわる様々な権限が委譲され、市町村の権限が強化される一方で、その分だけ市町村の事務量が増加するだけでなく、より高度かつ専門的な判断が要求される機会も増加していきます。
当地域が以上のような役割を十分に果たしていくためには、住民ニーズの高い福祉や農林水産業の部門にかかわる専門的人材の育成や人員の適正配置といった、分権時代にふさわしい組織体制の再編を図ることが求められています。

2. 少子・高齢社会への対応

新市の人口構成グラフ沖縄県の人口構成グラフ

図. 都市の人口構成(平成12年)

我が国では、少子・高齢化が急速に進行しており、総人口も数年後には増加から減少に転ずると予測されています。当地域では人口減少幅は小さいものの、若年層の流出が続いており20~30歳代の割合が極端に小さく、人口構成のアンバランスが懸念されます。それにより、地域活力の低下につながるのみならず、保健・福祉・医療に係る住民ニーズの拡大、それに伴う行政経費の増大など、様々な課題をもたらすこととなります。
こうした課題を解決していくためには、合併によって高齢者福祉の充実や子育てしやすい環境づくり等を、より効率的・効果的に行っていく必要があります。加えて、行財政基盤を強化することによって、地域活性化に向けた施策を強力に展開していく必要があります。

3. 生活圏の拡大への対応と広域的視点に立った施策の推進

生活行動の状況

図. 生活行動の状況(レストラン等の飲食)

住民の価値観が多様化するなか、交通ネットワークや高度情報ネットワークの整備が進み、住民生活は市町村という枠組みを超えて広域化してきています。
アンケート調査をみても、通勤・通学、買い物などの日常の生活行動において活発な相互交流が見受けられるほか、地域外への行動が見受けられます。こうしたことに伴い、行政もごみ処理等の環境問題や観光振興など広域的な調整・取り組みを必要とする課題に対する施策を有効に展開していくことが求められています。
また、住民要望の高い医療の充実、環境問題への対応、農林水産業や観光の振興などを進めていくに際しては、地域全体の発展に十分に配慮しながら、広域的・一体的な地域づくりを進め、多様化・高度化する住民ニーズに対応していくことが必要です。

4. 財政基盤強化への対応

歳入総額の内訳

図. 歳入総額の内訳

国の行財政改革が進む中、地方交付税制度の見直しが論議されるなど、地方財政は厳しい財政運営を迫られることが予想されます。特に、地方分権社会において市町村の主体的なサービス向上への取り組みを進めるに際しては、安定した財源の確保が求められます。
しかし、1市3町1村においては普通交付税を含む国や県からの財源に8割以上も依存しており、地方税をはじめとする自主財源は2割程度でしかありません。このような厳しい財政状況に対応していくためには、より効率的・効果的な行財政運営により、住民サービスの低下を招くことなく経費の削減を図っていくことが重要です。
そのため、合併によって人件費の削減など、行財政の効率化を図るとともに税収確保を行いながら、財政基盤の強化を図っていく必要があります。

(2) 合併により期待される効果

1. 効率的・効果的な行財政運営

  • 合併によって市町村長をはじめとする特別職や議会議員、各種委員会委員の減少等により、行政経費の軽減が期待されます。
  • こうした人件費をはじめとする経費の削減、類似施設への二重投資の回避等、節約可能な支出をできる限り抑制することにより、住民負担の低減を図るなど柔軟な財政運営が可能となります。また、重複・競合するような施策(類似施設の整備など)を省き、5市町村の発展に資する施策への投資に向けることができます。
  • 総務・企画部門など各市町村に共通する部門の職員や経費の削減が可能となるだけでなく、政策立案能力のある人材の育成や、農林水産業、福祉等の専門職員の確保・育成、適正配置を図るなど住民ニーズに応じた行政体制づくりが可能となります。

合併結果

2. 広域的なまちづくりの実現

  • 5市町村は古くから歴史的・文化的にも深いつながりを有しており、また、日常的な行動をはじめとして相互の結びつきは強い状況にあります。
  • 広域的な視点に立って、産業振興や道路、公共施設などのまちづくりを計画的・効率的に実施していくことが可能となります。
  • 宮古地区は、比較的類似した産業構造を有しており、それぞれが一体となることでより大きな展開や相乗効果を生み出すことが可能になります。
  • 地域の基幹産業である農林水産業の振興や合併を契機とした多彩な歴史・文化・自然等の一体的な活用による広域観光ネットワークの構築を図るとともに、伊良部大橋の整備を促進すること等により、産業振興や交流促進による雇用創出といった可能性が広がります。

広域的なまちづくりの実現

3. 重点的な施策展開による住民生活の向上と行政サービスの充実

  • 5市町村の高齢化率は県平均と比較して非常に高く、高齢化が進行している状況です。また、若年層の流出も進行しており、20~30歳代の若年層の割合は低い状況です。こうしたことを踏まえ、高齢社会の到来に向け、住民ニーズが高くなっている高齢者福祉や医療・保健のほか、子育て支援の充実など若年層の定住促進に向けた取り組みなどについて重点的な施策展開を図りやすくなります。
  • 離島地域による合併という特殊性を有している新市では、これまで個々の市町村で運営していた文化施設、福祉施設などの公共施設の運営をネットワーク化し、離島地域を含めた地域全体において、より便利で質の高い行政サービスが可能となります。

重点的な施策展開による住民生活の向上と行政サービスの充実

1-2 新しい島づくり計画策定の方針

市町村の合併の特例に関する法律(合併特例法)に基づき、合併協議会で策定する新市建設計画については、「新しい島づくり計画」と称し、その策定に当たっては次の方針で臨むものとします。

(1) 計画の趣旨

本計画は、平良市・城辺町・下地町・上野村・伊良部町の合併後の新市(以下、「新しい島」という。)のソフト、ハード両面を含めた島づくり全般のマスタープランとなるものであり、本計画の実現を図ることにより、新しい島の速やかな一体性の確立を促進し、魅力ある地域づくり、人材の育成および住民福祉の向上による新しいまち全体の均衡ある発展を目指すものとします。
なお、新しい島の進むべき方向についてのより詳細で具体的な内容については、合併後の新しい島において策定する基本構想、基本計画、実施計画にゆだねるものとします。

(2) 計画の構成

本計画は、新しい島づくりのための基本方針、また、基本方針を実現するための主要施策、公共的施設の統合整備および財政計画を中心として構成します。

(3) 計画の期間

本計画における主要施策、公共的施設の統合整備および財政計画は、合併後概ね10年間について定めるものとします。

(4) その他

新しい島づくりの基本方針を定めるに当たっては、将来を展望した長期的視野に立つものとします。
財政計画については、地方交付税、国や県の補助金、特に地方債等を過大に見積もることなく、新しい島において健全な財政運営が行われるよう十分留意して作成するものとします。

基本的事項|新市の概況主要指標の見通し新しい島づくりの基本方針新市の施策新市の施策(後半)公共的施設の統合整備、財政計画

PDFファイルのダウンロードPDFファイル(506KB)

アドビリーダーのダウンロード PDFファイルをご覧になるには、Adobe AcrobatReaderが必要です。
アドビシステムズ社サイトこのリンクは別ウィンドウで開きますより無償でダウンロードできます。

お問い合わせ先

企画政策部 企画調整課
電話:0980-72-4878 FAX:0980-72-3795